断尾とは
犬の中には断尾とか断耳とかといったものが行われる犬種がいます。
これは、犬が小さいうちに耳や尻尾を切り落とすことです。
切り落とすと聞くととても痛そうに感じますが、実際には痛みはありません。
とはいえ、耳や尻尾を切り落とすようなことをなぜ行わなければならないのでしょうか。
断尾をする理由について紹介をしていきます。
断尾をする理由
プードルやコーギーといった犬種は短くて丸い特徴的な尻尾をしています。
これは生まれつきこのような形をしているわけではありません。
断尾をして尻尾を切り落とすことによってこの特徴的な形を作っています。
断尾というのは古くからおこなわれてきたものです。
昔の犬は使役犬として牧畜や狩りで活躍してきました。
こういった使役犬にとって尻尾があるとうまく仕事ができなかったり、ケガをしたりすることがあったため断尾がされるようになったのです。
猟犬の場合には森の中に入っていき獲物を追いかけていますが尻尾があるとやぶの中で傷を負うことが多くあります。
ケガをしたところは化膿することもありますし、しばらく狩りに出ることができません。
そこで、尻尾を落としてしまいケガをしにくくしたのです。
断尾をしてきた犬種としてはプードルが有名ですが、それ以外にもピンシャーやシュナウザー、グレートデン、などたくさんの種類が断尾をしてきています。
今は狩猟犬として活躍していない犬も多く、動物愛護の観点からブリーダーの人が生まれた時に断尾をしないという犬も多いです。
断尾をする時期とその方法
犬の断尾は生後間もなく行われます。
だいたい10日までには終わることがほとんどです。
切除の方法としては外科的に切断する方法と壊死させる方法とがあります。
外科的に切断する場合も麻酔無しで行うことができ、壊死させる場合には尻尾をゴムバンドできつく縛り血流を無くすことで壊死させます。
どちらも子犬のうちに行うことから痛みはありません。
生後間もなく断尾は行われるのでペットショップに並ぶ時には断尾は終わってしまっています。
そのためもしも断尾をしていない犬を飼いたいという場合にはペットショップで購入するのではなくブリーダーから購入するのが一般的です。
とはいえ、ブリーダーさんによっては断尾を行っているところとそうでないところがあるので事前に確認する必要があります。
もしも普段は断尾をしているというブリーダーさんの場合には赤ちゃんが生まれる前に断尾をしていない犬を購入したい旨を伝えておき、生まれてから断尾をしないようお願いするしかありません。
断尾をすることは痛みがないとはいわれているものの、やはり体の一部を無くすので全く痛みが無いわけではないです。
最近の研究の中では痛みを感じているという意見もあり、今後は断尾をしないという選択が増えていくことが予想されています。